SSブログ

ふゆ [は行]

 花が売り物の公園にありがちなうたい文句、「四季折々に花々が咲き誇り」とは言葉のあやで、日本では冬に咲く花は極わずかである。それを反映してか冬と名がつく植物もフユノハナワラビの仲間、フユイチゴの仲間、そしてフユザンショウの9種のみである。フユノハナワラビはシダ植物なので花は咲かないが、冬に花のような胞子葉を展開する。キイチゴ属の数ある種の中で、常緑なのはフユイチゴの名を持つものとホウロクイチゴだけで、しかもフユイチゴは秋に花を開き冬に実を着ける。サンショウ属11種の内、常緑なのはフユザンショウとイワザンショウのみである。というわけで冬と名の付く植物はそれぞれに変わり者である。
 それでは、他の季節はどうだろう。まずは種数であるが、春は16種、夏は25種、秋は45種と、思いのほか多くはない。個々の名前を見てみると、変わり者がいっぱいいる。リンドウなのに春に花咲くハルリンドウ、ツバキなのに夏に花咲くナツツバキ、ノゲシなのに秋に花咲くアキノゲシといった変わり者のオンパレードである。春夏秋冬の季節名+基本植物名の組み合わせは、季節外れの変わり者のために用意された命名法となっている

<冬の植物>
フユノハナワラビ、エゾフユノハナワラビ/フユイチゴ、アマミフユイチゴ、コバノアマミフユイチゴ、ミヤマフユイチゴ、コバノフユイチゴ、オオフユイチゴ/フユザンショウ

フユノハナワラビ20151027富田林.jpg
フユノハナワラビ 2015.10.27 富田林市

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

よしのさる ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。