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ふく [は行]

 幸福の福に長寿の寿で福寿草(フクジュソウ)とは何とも縁起のいい名前だ。江戸の時代から正月の床飾り鉢植えとして販売されたこの花の使い道に相応しい名前を店主は付けたのだろう。元日草とも呼ばれたが縁起のいい名前の方が江戸っ子には人気があったに違いない。一説には「福告ぐ草」が転じたともいうが、苦しいダジャレのようだ。さて、この「福」の字義を名に持つ植物だが、ありそうでない。オタフクギボウシは「お多福」で葉が丸くてお多福面型。ダイフクチクは節間が大福餅のように膨れる竹。あとは地名由来で、福島県産のフクシマナライシダ、フクシマシャジン、福井県産のフクイカサスゲ、長崎県天草市天草町福連木のフクレギシダとフクレギクジャク、三重県菰野町の福王山に由来するというフクオウソウがある。沖縄の福木(フクギ)と福満木(フクマンギ)は当て字だろう。「福」は佳字なので地名や植物名の当て字とされたようである。
<福がある植物>
フクジュソウ(エダウチフクジュソウ)、ミチノクフクジュソウ、キタミフクジュソウ、シコクフクジュソウ

フクジュソウ20200307藤原岳.JPG
フクジュソウ 2020.3.7 藤原岳(三重県いなべ市)
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