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やしお [や行]

 シロヤシオの花を見る機会を得た。本種のほか、アカヤシロ、ムラサキヤシオなど、ヤシオツツジの「やしお」は漢字にすれば、「八入」あるいは「八塩/潮/汐」。辞書を紐解けばその意味は“幾度も染め汁に浸してよく染めること。また、その染めた物。”とある。はたしてその色はと読み進めれば、万葉集に“竹敷(たかしき)のうへかた山は紅の八入の色になりにけるかも”とあり、「紅の八しお」とは紅花の濃染の深みのある赤、いわゆる深紅(しんく)のことという。シロはもちろん、アカもムラサキもヤシオツツジの花は深紅でもなければ濃くもないなどと、浅はかな思いをめぐらせ続け、ふと気づく。紅葉だ。これは秋にも行かねばなるまい。

シロヤシオ20190526釈迦ヶ岳.JPG
シロヤシオ 2019.5.26 釈迦ヶ岳(奈良県)



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