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あお [あ行]

  アオモジ、アオギリ、そしてアオキ。これらの樹木の枝や幹の肌はいずれも緑色である。しかし、これらの名前には青が付く。未熟の若い緑色のリンゴが青りんごであるように、実際は緑色なのに青信号と呼ばれるように「青」なのである。なぜなのか、それは古代日本語には色を表す言葉が4つしかなかったからである。白、黒、赤、青の4色で、これらが基本色である。基本色4色は、白い、黒い、赤い、青い、というように「い」をつければ形容詞になる。他の色は、茶色い、黄色いなど、「色」をつけないと形容詞にはならない。白は明るい色、黒は暗い色、赤は鮮やかな色、そして青は、ぼんやりした色である。なんとも大雑把であるが、もともと植物の葉は緑色なので「青」というには、幹が緑など、それなりに訳があるようである。ところで、植物にはこの4色のいずれかが名前につくものがとても多い、青、赤、黒がそれぞれ100種程度、白は230種程度ある。白が圧倒的に多いが、うち約130種は「シロバナ・・・・」という植物である。花の色は種によって様々だが、どんな種でも色素欠乏の突然変異で白い花を付けるものが生じるという。白花とつけたくなるのはわかる気がする。さて、数ある植物の中で最も原始的な名前がこれら基本色に「木」を付けたもの、青木(アオキ)、白木(シラキ)、赤木(アカギ)、黒木(クロキ)ではないかと思う。4色いずれも存在する。

アオキ(雄株)20110410各務野自然遺産の森.JPG
アオキ(雄株) 2011.4.10 岐阜県各務原市

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