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てばこ [た行]

 手箱(てばこ)とは手回りの小道具や化粧道具などを入れておく箱のこと。浦島太郎の玉手箱は、玉(宝石)のような大事な物を入れる小箱か、それとも宝石のように飾られた美しい小箱のことか。どちらともとれるが、我々が博物館で目にする小箱は、みな螺鈿や蒔絵などの装飾が施された美しい工芸品である。手箱の名を持つ植物に、テバコモミジガサ、テバコマンテマ、テバコワラビがある。さぞ美しい姿の植物かと言えばさにあらず。名前の由来は最初の発見地の手箱山(高知県)にある。ならば、手箱山が美しき山かと言えば、普通に美しい山とは思うが、高知県地域観光課のサイトには「山容や山頂らしさに欠けるが、高知県側から見ると文箱をかざしたような端正な頂稜をもつ。」とあり、山らしくない平たい形がその由来のようである。

テバコモミジガサ20210816護摩壇山.jpg
テバコモミジガサ 2021. 8. 16 和歌山県護摩壇山

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