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いぬ [あ行]

「いぬ」は犬のことで、イヌのつく名前を持つ植物は数多い。環境庁のリストには別名にイヌのつくもの12種を加え全部で231種の記載がある。
植物名でのイヌの使い方には2つの種類があり、ひとつはイヌノフグリ、イヌノヒゲ、イヌノハナヒゲなど、植物の部位の形状が、それぞれ犬の睾丸、髭に似ていると思われるものである。この使い方の植物は上記3種の仲間しかなく、全部で32種類である。
もうひとつは、イヌタデ、イヌムギ、イヌザンショウ、イヌハッカなど、他の植物名の前にイヌがつけられるもので、その植物に似ているという意味、さらには似ているが使えない、役に立たないという意味で使われている。山渓名前図鑑「野草の名前」の著者の高橋勝雄氏は、犬のように役に立つ動物をこのように使うのはおかしいとして、イヌは「否」が転じたものとしているが、日本では昔から「犬畜生」という言葉もあれば、「さとう、さいとう、犬の糞」という言い回しもあり、ありふれたものという意味ならやはり犬なのだと思う。
写真はイヌタデである。タデの仲間のなかでは一番ありふれたものだと思う。花はおままごとの赤飯にぴったりでアカマンマの別名もあるが、刺身のつまにはならない、つまの芽タデはマタデあるいはホンタデとも呼ばれるヤナギタデの芽で辛味がある。イヌタデは辛くはない
イヌタデ20101017扶桑.jpg
写真:イヌタデ 2010.10.17 愛知県扶桑町

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