むし [ま行]
昆虫の名前の着いた植物は多々あり、マツムシソウ、スズムシソウ、トンボソウ、ジガバチソウなどは、分かりやすいが、どんな虫なのか分からないのがいくつかある。まずはムシクサ(虫草)、よく虫こぶが出来ているのでこの名があるのだが、その虫の正体はムシクサコバンゾウムシである。次はムシカリ(別名オオカメノキ)、葉がよく虫に食われるので「虫食われ」が転じたとされ、その虫はというとブチヒゲケブカハムシなどハムシ類。虫にやられてばかりでもなく、虫をやっつけるのがムシトリスミレにムシトリナデシコ、前者はコバエを葉の粘液で捉え吸収する食中植物、後者は茎の上部に帯状の粘着部分があり、〇〇ホイホイのように密泥棒のアリを捕まえる。どうしても虫の種類が解らないものが2つあって、それはカラムシとタムシバ。カラムシは「唐虫」とばかり思っていたらなんと「茎蒸」、茎を蒸して繊維を採って、苧麻とかラミーと呼ばれる織物にするという。タムシバは「田虫葉」と思っていたらこれは「噛む柴」、噛み癖のある柴犬ではなく、甘みがあり香りのよいこの木の小枝を噛んで清涼剤としたそうだ。
ムシクサ 2006.5.6 各務原市浄水公園
ムシクサ 2006.5.6 各務原市浄水公園
2022-01-31 17:57
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0