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むぐら [ま行]

「むぐら」とは、つる草のうち、細かなトゲがあって、他の物によりかかるように繁茂するものを総称している。環境庁のリストには34種の記載がある。代表的なものとしては、クワ科のカナムグラ、アカネ科のヤエムグラがあげられる。
漢字では「葎」と書く。葎は万葉の昔から多くの歌に登場する植物であり、「葎の宿」あるは「葎の門」といえば、葎の生い茂るにまかせた荒れはてた家、貧しい家のことを意味する。

<ムグラを名に持つ日本の植物) クワ科:カナムグラ。アカネ科:ウスユキムグラ、オオフタバムグラ、エゾムグラ、ヒメヨツバムグラ、リュウキュウヨツバムグラ、エゾノヨツバムグラ、ケナシエゾノヨツバムグラ、オオバノヨツバムグラ、ヤクシマムグラ、キクムグラ、ヤブムグラ、ミヤマムグラ、ヤマムグラ、メヤマムグラ、ケナシヤマムグラ、オヤマムグラ、オオバノヤエムグラ、ヤエムグラ、ハナムグラ、ケナシヨツバムグラ、ヨツバムグラ、ケヨツバムグラ、ホソバノヨバムグラ、オククルマムグラ、クルマムグラ、ヤツガタケムグラ、コバンムグラ、フタバムグラ、ナガエフタバムグラ、ソナレムグラ、シマソナレムグラ、オオソナレムグラ、アカネムグラ。
ヤエムグラ20110412堺市.JPG
写真 ヤエムグラ 2011.4.12 堺市

ほると [は行]

「ほると」とはポルトガルのことで、ホルトノキ科にホルトノキと小笠原特産のシマホルトノキ、ヒルガオ科にホルトカズラがある。
ホルトノキの名の由来は、江戸時代の奇才、平賀源内が著した「紀州物産志」と「物類品隲(ぶつるいひんしつ)」にある。当時、オリーブ油をポルトガルの油といい、源内はポルトガルの油のとれる樹木、ポルトガルの木を発見したと両書に記述した。そしてポルトガルの木がホルトの木となった。つまり源内はホルトノキをオリーブの木と思い込んだわけである。なお、源内はオリーブと断定するにあたり、オランダ医官のボルステマンに鑑定を依頼しており、両者にとって情けない逸話となっている。
また、ヨーロッパ原産の栽培植物にホルトソウ(Euphorbia lathyrus)があり、日本に帰化しているが、ホルトソウはその実から偽オリーブ油を採ったという。
ホルトノキ20110622堺市.JPG
写真 ホルトノキ 2011.6.22 堺市

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