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ていしょう [た行]

 テイショウソウの「ていしょう」は「禎祥」。禎は「めでたいしるし」、祥も「めでたいこと、きざし」の意味を持っており、禎祥は吉兆を意味する。目にすることがない熟語だが、司馬遷が記した中国の歴史書である『史記』に用例を見ることができる。史記は130巻に及ぶ大作だが、まずは巻50楚元王世家にある記述、
太史公曰、國之將興、必有禎祥 【太史公いわく、国のまさに興らんとするや、必ず禎祥あり】
 古代中国では、国を興し王となるものは、天から選ばれた者なので、必ずその前兆が現れると考えられた。この前兆はどのように現れるのか。それは占いに現れるのである。そして古代日本でも古代中国でも亀の甲羅を火にあぶり、ひびの入り方を読む亀卜が行われた。史記には亀卜について記述した巻もあり、その巻128 亀策列傳にも、次のように禎祥が登場する。
自三代之興各據禎祥・・・・断以蓍亀不易之道也 【(夏・殷・周)三代より、それぞれの興りは、禎祥がよりどころとなった。・・・・蓍亀(占い)を以て判断するのは変わることのない道である。】
 テイショウソウの葉は亀のお腹の側の甲羅(腹甲)に形が似ている。この葉には濃淡模様があるが、この模様が亀卜の亀裂、しかも吉兆を表しているということか。

テイショウソウ20140927岩湧山.jpg
テイショウソウ 2014.9.27 岩湧山
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