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てり [た行]

  「てり」は照り焼きの照り。植物の葉の表面にはクチクラ層という透明な層があって乾燥などから身を守っている。乾燥地や海岸に適応した種ではクチクラ層が発達して葉っぱが光沢を帯びていることが多い。植物の名前では、葉が照らない内陸のものに対し、照りがある海岸のものに「てりは(照葉)」をつけたものがいくつかある。代表的なものとしてはノイバラに対するテリハノイバラがあげられる。ただし「てりは」がつくものがすべて海岸性というわけではない。
  照る部分が葉ではなく実の場合は「てりみ(照実)」というわけだが、これは帰化植物のテリミノイヌホオズキただ1種のみである。照り色に青みを帯びると「こんてり(紺照)」となりコンテリギ(ガクウツギの別名)の仲間や、帰化植物のコンテリクラマゴケがある。
  葉の光沢を表現する用語としては、ほかに「つや(艶)」があるが、つやのある植物には「つや」はついておらず、つやのない植物に「つやなし」の形で使われている(ツヤナシイノデ、アイツヤナシイノデ)。また「つや」が変化したものと考えられるのが艶のあるフキのツワブキである。さらには、ツバキ(椿)の語源を「つやばき(艶葉木)」が変化したものという説がある。

<照りがある植物>
照葉:テリハサルコ、テリハコナラ、テリハニレ、テリハオヒョウ、エゾノテリハオヒョウ、テリハコブガシ、テリハボク、テリハアカショウマ、テリハイワガラミ、テリハキンバイ、テリハノイバラ、トゲナシテリハノイバラ、リュウキュウテリハノイバラ、テリハニシキソウ、テリバザンショウ、テリハツルウメモドキ、テリハノブドウ、テリハハマボウ、テリハタチツボスミレ、テリハモモタマナ、テリハオオバコ、テリハニンドウ、テリハコバノガマズミ、テリハアザミ。照実:テリミノイヌホオズキ。紺照:コンテリクラマゴケ、コンテリギ(ガクウツギ)、カラコンテリギ、ヤエヤマコンテリギ、リュウキュウコンテリギ。

テリハノイバラ100612南知多.jpg
テリハノイバラ 2010.6.12. 南知多町
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