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みる [ま行]

  「みる」は浅瀬の岩場に生える海藻の名前である。漢字では「海松」あるいは「水松」と書く。その色は黒味を帯びた緑色、これを「海松色」という。直径1.5~3mm程度の円柱状の枝のようなものが、二股に分岐を繰り返し放射状に広がるようすは、松の枝のようであり、その姿から海松と漢字が当てられている。「みる」自体の語源は定かでないが、古くからある言葉であり、万葉集にも登場し、平安時代には食用として重要な位置にあったようである。現在では食べたことのある人はあまりいないと思うが、韓国ではキムチの材料として用いるようである。
  高等植物で「みる」の名を持つものは、ミルスベリヒユとシロバナミルスベリヒユ(またはシロミルスベリヒユ)。またオカヒジキの別名をミルナ、シチメンソウの別名をミルマツナという。いずれも海浜植物で多肉の棒状の葉を持つ。そして、いずれも塩味がきいていておいしい。姿が似ているのは確かだが、それだけなら、スベリヒユはそもそも多肉で棒状の葉を持つ。ミルマツナでは松がダブルではないか。塩味で食用となるのが「みる」ではないだろうか。

シロバナミルスベリヒユ990702南大東島.JPG
シロバナミルスベリヒユ 1999.7.2 沖縄県南大東島
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