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えんごさく [あ行]

  生薬の延胡索(えんごさく)は、チョウセンエンゴサクCorydalis turtschaninovii f. yanhusuo(ケシ科)の塊茎を茹でて日に当てて乾燥させた生薬である。日本には「えんごさく」という植物がケシ科Corydalis(キケマン)属に7種ある(エゾエンゴサク、ミチノクエンゴサク、ジロボウエンゴサク、シロバナジロボウエンゴサク、ヤマエンゴサク、ヒメエンゴサク、キンキエンゴサク)。
  エンゴサクの仲間は、いずれも似かよった姿形をしている。ところが、Corydalis(キケマン)属には「けまん」という植物もたくさんあり、一見して「えんごさく」と「けまん」は区別がつかない。両者の違いは何か、それは地下に塊茎を作るか否かによって呼び分けられている。
  関東以西で普通に見られるエンゴサクの仲間に、ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)がある。エンゴサクの花は、花の後ろに距(きょ)と呼ばれる部分が長く突き出ている。スミレの仲間もこの距が長く、スミレとエンゴサクで距をひっかけて引っ張り合う遊びがある。その時、スミレを太郎坊、エンゴサクを次郎坊といったことが、その名の由来として、多くの図鑑で紹介されている。その太郎坊、次郎坊が何なのかは言及されていないが、長い距を天狗の鼻と見て、スミレを京都愛宕山の太郎坊天狗に、エンゴサクを比良山の次郎坊天狗にして競い合ったのだろう。

ジロボウエンゴサク090402うつつ神社.JPG
ジロボウエンゴサク 2009.4.2 愛知県春日井市内々神社



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