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さいこ [さ行]

  およそ日本語らしからぬ響きがある「さいこ」は、ヒッチコック監督の映画「サイコ(Psycho)」と言いたいところだが、生薬の「柴胡」である。
  日本産の柴胡は、セリ科ミシマサイコ属のミシマサイコBupleurum scorzoneraefolium var. stenophyllumの根を乾燥したものである。江戸時代に伊豆の三島が良質な柴胡の大集荷地となったことから三島柴胡の名がついたという。中国産の唐柴胡は、マンシュウミシマサイコB. chinenseによるものが北柴胡、ホソバミシマサイコB. scorzoneraefolium によるものが南柴胡と呼ばれる。
  日本では、セリ科ミシマサイコ属にはミシマサイコ他11種のサイコという植物があるが、ミシマサイコが柴胡として最良という。ガガイモ科にはスズサイコがあるが、姿がミシマサイコに似ているためで薬効はない。バラ科のカワラサイコはミシマサイコに根が似ているためという。カワラサイコの乾燥根は下痢に効くようだが、柴胡としての薬効はない。しかし、柴胡の代用品あるいは偽物として出回ったのではないかと思う。

<サイコが付く植物>
セリ科ミシマサイコ属:オオホタルサイコ、ホタルサイコ、エゾホタルサイコ、オオハクサンサイコ、コガネサイコ、ハクサンサイコ、エゾサイコ、ミシマサイコ、キュウシュウサイコ、イキノサイコ、レブンサイコ、
ガガイモ科:スズサイコ
バラ科:カワラサイコ、ヒロハノカワラサイコ
カワラサイコ080609各務原市かさだ広場.JPG
カワラサイコ 2008.6.9. 岐阜県各務原市



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