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ねこ [な行]

猫が付く名を持つ植物は、環境庁のリストによれば別名も含め44種と、犬の231種に比べればはるかに少ない。
44種の内31種はネコノメソウの仲間である。蒴果が裂開したところを猫の細くなった瞳孔に見なしたものとされる。9種はネコヤナギの名を持つものである。冬芽の芽鱗が脱げ落ちて現れる花序は、ふっくらとした銀毛に覆われ猫のしっぽのようである。また2種はネコノチチの名を持つ。その果実の形が猫の乳首に似ていることによる。
これら以外は少数派である。ネコノシタ(標準和名ハマグルマ)の葉は分厚くて表面がざらつき猫の舌のようである。ネコハギは「毛が多いことからイヌハギに対して」と牧野富太郎博士は言う。犬に対してというならば、イヌシデに対するネコシデ、果穂が猫の尾に似るとも言う。虎に対してというならば、ミズトラノオに対するミズネコノオがありしっぽ状の花補を付ける。なお、ネコヤマヒゴタイという植物は、広島県の比婆山系猫山で最初に発見されたことによるもので猫そのものではない。
蛇足だが、猫じゃらしと呼ばれるエノクログサの仲間には猫が付く名を持つものはない。ちなみにエノコログサは犬の子草の意である。
ネコノメソウ20080327_海上_30.JPG
写真:ネコノメソウ 2008.3.27 愛知県瀬戸市海上の森
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